七社神社は、東京都北区西ヶ原にある子宝・安産・家庭円満といったご利益のある王子エリアの隠れたパワースポットです。明治時代に行われた神仏分離により、現在の西ヶ原エリアに移ってから、150年以上の歴史があります。
また、七社神社は七五三参りの神社、渋沢栄一ゆかりの神社としても知られています。そんな由緒正しい七社神社の魅力や、合わせて足を運びたいパワースポットやお出かけスポットまで徹底解説。
王子エリアで神社の参拝を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
七社神社とは?歴史や由緒を解説
七社神社は、1793年の火災で古文書が消失してしまったことから、正確な創建年は分かりません。しかし、1794年の秋分の日には社殿が再建され、その日は現代でもお祭りの日にちとなっています。
現在の西ヶ原に場所を移したのは、1868年の神仏分離がきっかけ。元は一本杉神明宮と呼ばれていたこの場所には、樹齢1,000年を超える杉がありました。(現在の境内には切り株のみ)。
七社神社の遷座に伴い、一本杉神明宮は天祖神社と呼ばれるようになり、令和元年には西ヶ原村の総鎮守として奉祀されてから150年の節目を迎えています。
そんな七社神社ですが、近代資本主義の父ともいわれる渋沢栄一ゆかりの神社としても知られます。境内では、渋沢栄一翁造立の「枯松を祭る文の碑」をはじめ、渋沢栄一ゆかりのものに出会えるのが特徴です。
その他にも、ご利益のあるお守りや、可愛い渋沢栄一が描かれた御朱印、七五三参りなど、さまざま見どころのある七社神社。
王子・西ヶ原エリアにお出かけの際は、ぜひ足を運んでみてください。
七社神社のアクセス情報
七社神社は、JR王子駅から徒歩10分、東京メトロ南北線、西ヶ原駅から徒歩2分の神社です。王子駅や飛鳥山方面から歩く場合、坂道を上がることになるので、歩きやすい靴を履いていくと良いでしょう。
境内には数台ほど停車できる、参拝者専用の駐車場を完備。車で訪れる場合は、滝野川警察署左の鳥居をくぐり、直進すると七社神社の境内にたどり着けます。
七社神社の周辺は、旧古河庭園や、飛鳥山、王子神社など、王子・西ヶ原エリアの中でも人気スポットが集まるエリアです。お出かけの前後にご利益のある神社に立ち寄って、参拝してみるのも良いでしょう。
七社神社までのアクセス
- JR王子駅、上中里駅から徒歩10分
- 東京メトロ南北線 西ヶ原駅から徒歩2分
- 都電荒川線 飛鳥山駅から徒歩5分
七社神社はパワースポット!ご利益やお守りまで紹介
七社神社は、王子、西ヶ原で人気のパワースポットです。気になるご利益や可愛いお守り、渋沢栄一ゆかりの碑まで、境内の魅力を王子在住歴20年以上の著者目線でご紹介します。
七社神社のご利益とは?まずは本殿を参拝
西ヶ原駅から徒歩2分、滝野川警察署のすぐ隣の脇道に七社神社の入り口があります。神社までまっすぐ伸びる参道の入り口には、大きな鳥居が建っているので、はじめて訪れる方は、目印にしましょう。
渋沢栄一ゆかりの神社は、一粒万倍の杜ともいわれ、安産・厄除・お宮参り・子宝に七五三参りまで、さまざまなご利益があるとされます。
鳥居をくぐった正面奥に見えるのが七社神社の社殿です。また、著者が訪れたときは、北区でも珍しい「茅の輪くぐり」が行われている期間だったため、社殿の前に大きな茅の輪が設置されています。(2022年は12月1日~1月7日まで)
茅の輪をくぐりは、罪や穢を祓い、心身を清めるといわれているので、新年を迎える前後にぜひ、くぐってみてください。
七社神社は、安全や子宝など、子供にまつわるご利益があるためか、七五三参りが盛んです。著者が訪れたときも、七五三参りに訪れる親子の姿が見られました。
また、11月中旬には「七五三詣 碁盤の儀」として、境内の舞殿に碁盤やお祝い太鼓が設置されているため、境内、舞殿で七五三の想い出の一枚を撮影できますよ。
七社神社には、名前の通り7の御祭神が祀られています。
伊邪那岐命(イザナギノミコト)、伊邪那美命(イザナミノミコト)をはじめ、さまざまな神々を祀る七社神社。内安全や子宝、勝利、厄除けなどさまざまなご利益があります。
また、社殿の左右に植えられた八重桜は、4月ごとに見頃を迎える、七社神社のシンボルです。秋には大イチョウ、春には桜と景色の移り変わりを楽しめるのも七社神社の魅力です。
ご利益あり!七社神社のお守りや御朱印
七社神社の社殿脇にある道を進んだ先にあるのが、御朱印をもらえたり、お守りを購入したりできる社務所です。
社務所で売られているお守りは、渋沢栄一ゆかりの神社らしい仕事運守りから、見た目が可愛い狛犬のお守りまで、自分に合ったご利益のものを選べます。
入り口の呼び鈴を鳴らすと、中から人が出てきてくれるので、お守りの購入や御朱印を頼みたいときは、呼び鈴を鳴らして人を呼びましょう。
社務所の前には、「子の石」と呼ばれる石がありました。子と書いて「ね」と読みます。
七社神社で購入した仕事守。中には、近代資本主義の父ともいわれた渋沢栄一の書が入っているようです。近代資本主義の父、ゆかりの神社と聞くとご利益に期待してしまいますね。
「安全・健康こま犬守り」は、見た目の可愛さから思わず購入してしまったお守りです。その他にも、さまざまなご利益のお守りがあったので、自分にあったお守りや御朱印を探してみてください。
渋沢栄一ゆかりの品々に注目
新しい一万円札のモデルとしても知られる渋沢栄一。近代日本の経済を作り上げたともいわれる渋沢栄一は、七社神社の氏子なのです。
渋沢栄一翁揮毫(きごう)の社額・掛け軸をはじめ、渋沢栄一ゆかりの品が奉納されています。
境内に令和2年12月移された「枯松を祭る文の碑」。渋沢栄一が飛鳥山にあった松が枯れたとき、友人の漢学者・三島中洲に文章の作成を依頼。自らして建てたとされる碑です。
七社神社では、イラストレーターの川瀬ホシナ先生のデザインで、渋沢栄一のイラストを作成しています。イラストになった渋沢栄一とは、境内の至るところや、御朱印で出会えますよ。
ちなみに、七社神社から徒歩3分の飛鳥山内には、「渋沢史料館」があります。旧渋沢邸後に建てられた資料館で、その歴史や軌跡を学んでみるのも良いでしょう。
七社神社で安産祈願!境内のスポットを紹介
七社神社は、安産や子宝のご利益があるとされるパワースポットです。境内には、安産祈願ができるスポットがたくさんあります。
その一つが「腹籠の椎」。子供を宿した妊婦さんのお腹のような形をした不思議な椎の木です。お腹のように膨れた部分を撫でることで、子宝・安産のご利益があるとされています。
七社神社のこま犬は、よく見ると親犬の足元に子犬の姿があります。それぞれ左右の狛犬の足元にいる子犬を撫でることで、安産のご利益があるそうです。
ちなみに、左の子犬が女の子、右の子犬を撫でると男の子の子宝に恵まれるといわれます。(※子犬を撫でるときは優しく触りましょう)
七社神社の境内は見どころが満載
境内でも一際目立つ「願掛けイチョウ」は、七社神社のご神木です。ご神木をぐるっと囲むように安産祈願のご利益を求める子犬絵馬がズラッと並んでいます。
ちょうど著者が足を運んだ時期は、紅葉シーズンだったため、大きなイチョウの木は鮮やかに色づいていました。
すぐそばには、桜、紅葉の名所「飛鳥山」がある七社神社。その境内でも八重桜や紅葉といった四季折々の景色を楽しめます。
「孔子像と孟子像」は、旧古河邸の主だった古河家から寄贈されたものです。孔子といえば、渋沢栄一が愛読してた「論語」の著者としても知られます。
境内入り口のすぐ側にある意外と見逃しがちなスポットの一つです。
七社神社の舞殿では、お祭りや行事の際に奉納演奏や舞が行われています。
また、七五三詣の時期になるとは碁盤やお祝い太鼓などを設置。子供の成長を祝いながら、写真撮影ができます。
北区でも珍しい茅の輪くぐりが行われる七社神社。毎年、6月~7月頃、12月~年始にかけて境内には大きな茅の輪が設置されます。
「茅の輪くぐり」とは、日々の生活の中でついた罪や厄を祓い、心身の清浄、無病息災を祈るための神事です。境内の看板に書かれた正しい作法で茅の輪をくぐり、厄を落とした状態で、1年を過ごしましょう。
社殿の隣には、熊野神社、菅原神社、三峯神社、稲荷神社、天祖神社といったご利益ある神社の社殿が並んでいます。御神木の大イチョウの裏に佇む神社は、参拝の際に見逃しがちです。
七社神社を訪れた際は、こちらの神社も参拝しましょう。
七社神社周辺のお出かけスポットを紹介!
七社神社周辺には、合わせて立ち寄りたいお出かけスポットがいくつもあります。バラの名所として知られる庭園から、景観豊かな公園まで、王子在住の著者目線でおすすめのスポットを解説します。
七社神社から徒歩すぐの名所!「旧古河庭園」
七社神社から徒歩6分、洋館、西洋庭園、日本庭園といった見どころ満載の人気スポットが「旧古河庭園」です。
国の名勝に指定されている優美な庭園では、春と秋に200株以上の美しいバラが見頃を迎えます。また、広大な敷地を活かした日本庭園は紅葉の名所です。四季折々の景色を楽しみながら、歴史情緒に浸りたい方にピッタリなスポットです。
自然を感じるならここ!「音無親水公園」
七社神社から徒歩10分、王子駅すぐ側にある景観豊かな「音無親水公園」。石神井川の流路を整備して作られた歴史ある公園では、夏場に水遊びも楽しめます。
日本の都市公園100選にも選出されている公園では、春に桜、夏には新緑、秋には紅葉といった季節ごとの景色を鑑賞できるのが魅力です。
七社神社参拝後に、ゆっくり自然散策をしたい方は、ぜひ足を運んでみてください。
王子・西ヶ原エリアのパワースポットとして人気の七社神社。その歴史やご利益、境内の見どころを余すことなく解説しました。
北区でも珍しい茅の輪くぐりができる神社を訪ねて、安産、子宝といったご利益にあずかりましょう。
コメント