調神社（つきじんじゃ）は、埼玉県浦和市にある歴史あるパワースポットです。
地元の方からは「つきのみやさま」という敬称で親しまれていて、月と調が同じ読み方をすることから月神の使いといわれる兎が境内の至るところに見られます。
そんな調神社を参拝して運気をアップしたい方や、浦和散策の途中の立ち寄りたい方に向けて、ご利益からお守り、何の神様が祀られているかまで徹底解説します。
狛犬ではなく兎の理由や、勝負運をはじめとするご利益の数々に注目です！
調神社の歴史と何の神様が祀られているかまで解説
調神社の歴史は、1668年に書かれた調宮縁起（つきのみやえんぎ）という書物に記されています。その書によると、調神社が建てられたのは、約2000年前の第9代開化天皇の御代にまで遡るそうです。
創設後も、足利尊氏や徳川家など時の権力者や、小林一茶のような文化人まで幅広い方に親しまれた調神社は、現在に至るまで信仰を集めています。
そんな調神社で祀られているのは、天照大御神（あまてらすおおみかみ）、豊受大神（とようけのおおかみ）、素盞嗚尊（すさのおのみこと）の三柱の神様。現代では地元のサッカーチーム、浦和レッズの選手も参拝に訪れることから勝負事のご利益にも注目が集まっています。
勝負運だけじゃない！調神社のご利益とは？
調神社を参拝して運気をアップさせたい方の中には、どんなご利益があるのか気になる方も多いはず。勝負運以外にもたくさんあるとされる調神社の主なご利益は下記の4つです。
- 勝負・金運
- 飛躍・向上
- 安産祈願
- 学業・商売
まず、勝負・金運のご利益があると言われる理由は、月と調という読み方から「ツキを呼ぶ神社」として有名になったためです。現在では、地元で愛されているサッカーチーム、浦和レッズの選手もご利益を求めて参拝しているといわれています。
また、神様の使いである兎はぴょんぴょんと跳ねるため、飛躍や向上のご利益もあると伝えられています。また、後述の七不思議の由来になった日蓮聖人が難産の女性のために祈祷したという伝説や、創設当初の神社の用途から安産祈願や授かりもののご利益もあると言われているそうです。
ちなみに境内には末社があり、それぞれ参拝することで学業成就や商売繁盛のご利益にまであやかれます。
パワースポット調神社にまつわる七不思議
たくさんのご利益があるパワースポットの調神社ですが、実は参拝する際に知っておきたい、下記のような七不思議が伝えられています。
・鳥居がない
・松の木がない
・御手洗池の魚は片目になる伝説
・狛犬の代わりにうさぎがいる
・日蓮上人駒つなぎのケヤキがあった（現在はなし）
・ハエがいない
・蚊がいない
特に、王子さんぽが注目するのが鳥居がないという七不思議。ご利益についての文章で少し触れましたが、調神社は創設当初、伊勢神宮に運ぶ貢物の集積所として利用されていました。
荷車が通りやすいように鳥居を置かなかった名残により、全国的にも珍しい鳥居のない神社となっているようです。
その他の七不思議にも由来がそれぞれあるので、気になる方は調べてみたり、実際に調神社に足を運んで確かめてみましょう。
ツキを呼ぶパワースポットの秘密！ご利益のある調神社に行ってみた
調（つき）という読み方から、月の使いであるうさぎが神社の至るところに置かれている調神社。JR浦和駅から徒歩圏内の穴場的なパワースポットです。
勝負事や金運アップのご利益にあやかるだけでなく、境内を散策するのがさらに楽しくなるような情報を王子さんぽ目線で解説。浦和で神社の参拝や初詣を検討している方は、参考にしてみましょう。
初詣では行列も！調神社の本殿を参拝
JR浦和駅から徒歩10分、都心部ながら木々に囲まれた神聖な雰囲気を感じさせるパワースポットが調神社です。私が足を運んだ日は雨が降っていましたが、豊かな自然と澄んだ空気が訪れた人を出迎えてくれました。
日本神話に登場する最高神の天照大御神、衣食住全般のご利益を授けてくれるという豊宇気姫命、暴れん坊な逸話でもおなじみの素盞嗚尊など、格式高い神様が本殿には祀られています。
境内には見どころがたくさんあるのですが、まずは二礼・二拍手・一礼の作法で本殿を参拝しましょう。
美しい境内の景観も調神社の魅力です。本殿から近い場所にある神池に浮かぶ紅葉は、華やかでした。私自身、参拝して気になったのが調神社には狛犬がおらず、代わりにうさぎが置かれていること。
「ツキを呼ぶ」とも呼ばれる神社とうさぎには、実は深い関係があるようです。
なぜ「ウサギ」だらけ？ パワースポットの秘密に迫る
調神社は、読み方から月やツキ（勝負運）との結びつきがあるといわれます。そして月の神様の使いはうさぎとされていることから、境内には狛犬ではなくうさぎが置かれているそうです。
江戸時代には、「月読社」とも呼ばれていた記録もあり、中世以降は民間の月待進行とも結びつき、全国的にも珍しい狛兎の誕生となったようですね！
境内の至ることろにうさぎが置かれているのは、全国的に見ても珍しい調神社ならではの特徴です。
神池、手水舎、本殿など境内にあるうさぎを探してみるのも、調神社を巡るときの楽しみ方としておすすめです。境内のうさぎたちは飛躍・向上のご利益をもたらす神使であり、調神社の歴史と信仰を視覚的に伝える愛らしいシンボルとして、多くの参拝者に親しまれています。
ご利益にあやかれる！調神社のお守り・おみくじ・御朱印を解説
調神社を参拝する際に気になるのが、お守りやおみくじ、御朱印です。
まず調神社のお守りは、うさぎをモチーフにした「神卯御守」や神社オリジナルの「調神社御守」に注目です。かわいいデザインが目を引くだけでなく、飛躍や向上といったご利益にあやかれるといわれています。
また、スポーツ選手が参拝に訪れる調神社には、勝負事にまつわるご利益のある「勝守」や、合格祈願、学業成就などのお守りも揃っています。
そして御朱印なのですが、2025年3月をもって取りやめとなっているそうです。かわいいうさぎがいる御朱印帳も人気だっただけに、ちょっぴり残念ですが事情もあるそうなので仕方ないですね！
調神社のおみくじはシンプルに1種類。紙タイプのおみくじを引いて運試しができます。
もし、凶のようにあまり良くないおみくじを引いた場合は、境内のおみくじ納所に結んでいくのが良いでしょう。ちなみに良いおみくじを引けたときは、持ち帰ると良いそうです。
調神社境内の末社や見どころを紹介
調神社の中には、パワースポットといえる末社が点在しています。その一つの「稲荷神社」は、調神社にはない鳥居が連なる道が目印です。
稲荷神社本殿は、アクリル板のような壁で囲まれています。壁の内側に祀られている本殿は、1733年(享保十八年)造営。指定有形文化財でもある本殿にも金色のうさぎのモチーフがあるので、参拝の際はチェックしてみてください。
稲荷神社には、宇迦之御魂神（うかのみたまのかみ）という五穀豊穣や食物にまつわる神様が祀られているので、家業繁栄や商売繁盛のご利益にあやかれるといわれています。
菅原道真を祀る「調宮天神社」は、学業成就・書道上達のご利益があると言われていて、社殿の横には調神社のシンボルといえるうさぎの絵馬が奉納されています。
私が足を運んだときも高校や大学の合格を願い奉納された絵馬がたくさんありました。
「金毘羅神社」は、調神社の末社の一つで、海上安全や商売繁盛などのご利益があるとされています。海の神様を祀る「金毘羅神社」は、「調宮天神社」のすぐ隣りにあります。
意外と見逃しがちなスポットなので、境内を散策する時間のある方は、ぜひ立ち寄ってみてください。
調神社の境内には、末社の他にも宮司の銅像や上流俳人「長谷川かな女の句碑」など、いくつかの見どころがあります。
また、調神社の境内には樹齢500年を超える立派なけやきの木もあります。木々の生命力を感じられる「調神社の境内林」は、さいたま市の天然記念物に指定されているそうです。
浦和駅からも近く、アクセスしやすい立地にある調神社は、うさぎや「ツキ」にまつわるご利益など、他の神社と異なる特徴のあるパワースポットでした。
神社やお寺、パワースポット好きな方は、ぜひ立ち寄ってみましょう。
調神社のアクセス・基本情報
調神社は、JR浦和駅西口から徒歩10分の場所にあります。細かい路地を通っていくと迷いやすいので、大通りを歩いて向かうのがおすすめです。
境内の裏手には調公園と呼ばれる公園もあり、神社と合わせるとそれなりな広さがあるため、参拝の所要時間は15～45分ほどと幅広く見ておくと良いでしょう。
なお、地元の方の初詣スポットとしても人気なので、お正月は混雑が予想されます。空いているときにゆっくりと参拝したい方は、お正月、七五三などイベント時の参拝を避けましょう。
調神社の基本情報
【住所】埼玉県さいたま市浦和区岸町3
【電話】048-822-2254
【参拝時間】常時参拝可能（社務所などの受付時間は9:00～16:00）
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