こんにゃく閻魔(源覚寺)は、寛永元年(1624年)、定誉随波上人によって創建されたパワースポットです。阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩の阿弥陀三尊やこんにゃく閻魔を祀る寺院には、現在も眼病治療や歯痛緩和などのご利益を求めて多くの方が訪れています。
文京区小石川エリアの穴場のパワースポットの境内には、こんにゃく閻魔や塩地蔵におみやげとして購入できるパンツまで見どころ満載です。そのご利益と合わせて王子さんぽが見どころを紹介します。
こんにゃく閻魔(源覚寺)はどんなところ?歴史や由来を解説

寛永元年(1624年) に定誉随波上人によって創建されたのが、こんにゃく閻魔(源覚寺)のはじまりです。徳川家から信仰を集めていた寺院でしたが、江戸時代だけでも「明暦の大火」「お薬園火事」「戸崎町火事」「富阪火事」という4度の大火に見舞わています。
天保15年(1848年)の大火では、本堂などのほとんどが消失しているものの、こんにゃく閻魔像や本尊の阿弥陀三尊は無事に残り、その後も戦火や震災を乗り越えて今に姿を残しているのです。このエピソードだけでも、不思議な力やご利益があるのではと思えてきますね!
ちなみに現在の本堂は1979年に再建されたもの。2024年には創建から400年を迎えた歴史あるパワスポットです。
こんにゃく閻魔の由来
源覚寺がこんにゃく閻魔と呼ばれ、多くの方がご利益を求めて参拝するのには由来があります。
1751年〜1764年頃、眼病を患った老婆が源覚時のこんにゃく閻魔に祈願を行っていると、夢にこんにゃく閻魔が現れたそうです。そして「祈願をやり遂げた後に、私の両目の内、ひとつを貴方に差し上げよう」と言ったと伝えられています。
その後実際に老婆の眼病は治り、源覚寺の閻魔大王の右目は盲目に。そんな出来事からこんにゃく閻魔(源覚寺)は、眼病治療のご利益ありと言われるようになったのです。言い伝え通り、境内に安置されている閻魔像の右目は盲目になっています。
ちなみになぜこんにゃく閻魔なのかというと、老婆の好物がこんにゃくで、閻魔様への感謝の印としてこんにゃくを断ち、備え続けるようになったためです。
こんにゃく閻魔(源覚寺)のご利益は?

こんにゃく閻魔(源覚寺)は、さまざまなご利益にあやかれる寺院です。まず、こんにゃく閻魔のご利益は先述したように眼病治療です。現代でも、こんにゃくをお供え物として参拝する方は多くみられます。
また、本尊として祀られている阿弥陀三尊には、病気平癒、厄除け、現世利益、極楽往生、家内安全などのご利益があるそうです。
極楽浄土への往来を導く阿弥陀如来、慈悲の象徴といわれる観音菩薩、人々を迷いや苦しみから救う勢至菩薩、三尊それぞれに役割が異なるので、参拝時はそれぞれの像に挨拶するようにしましょう。
また、お地蔵様の体に塩を塗ると、その部分と同じ場所の病気や傷が癒えるご利益のある塩地蔵も境内には安置されています。ちなみに、塩地蔵は歯痛緩和のご利益があることでも知られているそうです。
祀られているもの | ご利益 |
こんにゃく閻魔 | 眼病治療 |
阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩 | 病気平癒、厄除け、現世利益、極楽往生、家内安全 |
塩地蔵 | 病気治療・歯痛緩和 |
こんにゃく閻魔(源覚寺)までのアクセス・行き方
こんにゃく閻魔(源覚寺)は、東京メトロ南北線の後楽園駅、もしくは都営大江戸線の春日駅から徒歩3分の文京区小石川エリアにあります。
こんにゃく閻魔(源覚寺)近くの通りは、江戸時代から門前町として栄えていた源覚寺通りと呼ばれる商店街もあり、参拝と合わせて、買い物や飲食を楽しむことが可能です。
こんにゃく閻魔(源覚寺)のあるエリアは、すぐそばに東京ドームもある都心ですが、どこか落ち着いた雰囲気。アクセスのよい立地にあり、初詣やご利益を求めての参拝をしやすいのも魅力的です。
なお、寺には駐車場・駐輪場はないため周辺の有料駐車場を利用するか、最寄り駅から徒歩で向かいましょう。
眼病治療のご利益あり!パワースポットこんにゃく閻魔(源覚寺)の魅力を解説
後楽園駅から徒歩すぐの好立地にあり、地元の方からも親しまれているこんにゃく閻魔(源覚寺)。境内で祀られている神様たちには、パワースポットといっても過言ではないご利益が、それぞれにあります。
そこでこんにゃく閻魔(源覚寺)のお参りの仕方から、境内に点在する名所まで、何度も参拝している王子さんぽ目線で解説。閻魔様や阿弥陀三尊を祀る寺院の見どころをみていきましょう。
こんにゃく閻魔が祀られている「閻魔堂」を参拝

こんにゃく閻魔(源覚寺)を参拝するとき、欠かさずに立ち寄りたいのが、こんにゃく閻魔をまつる「閻魔堂」です。入口の門をくぐり、境内をまっすぐ進んでいくと見えるのは閻魔様を祀る真っ赤なお堂が見えてきます。
こんにゃく閻魔は、スマートフォンやPCで目を酷使する現代人の疲れ目やドライアイに対するご利益もあり、眼病治療と合わせて、多くの方が願いを込めて参拝する姿がみられます。
荘厳な雰囲気の「閻魔堂」は、文京区指定有形文化財にも指定。祀られている「えんま王木造坐像」は、鎌倉時代に作成された歴史あるものだそうです。

こんにゃく閻魔を象徴する光景の一つが、「閻魔堂」の前に積み上げられたお供え物のこんにゃくです。古くからの言い伝えにちなんで、こんにゃくをお供えするのがこちらでは、正しいお参りの仕方とされています。
積み上げられたこんにゃくの数ほどの、ご利益を求めてきた参拝客の多さを伺えます。
歯や体の痛み・お悩みに効果がある「塩地蔵」

こんにゃく閻魔(源覚寺)には、歯痛緩和のご利益がある「塩地蔵」目当ての参拝客も多くみられます。2体で1組のお地蔵様なのですが、たくさんの塩がつけられているので体が半分ほど隠れてしまっています。
歯痛緩和のご利益については、その昔塩を歯磨き粉代わりに使用していたことが由来とする説があります。また、お地蔵様に塩をつけたのと同じ部分のお悩みが解決するともいわれているので、写真のような姿になっているでしょう。
また、土俵に入る前に塩を使用するお相撲さんもご利益を求めて参拝にくることがあるそうです。
「本堂」の阿弥陀三尊を参拝!正面は除夜の鐘も

こんにゃく閻魔(源覚寺)の本尊が祀られている本堂は、境内に入ってからすぐ、閻魔堂を正面とすると左手にあります。
参道正面にあるのがこんにゃく閻魔などので思わず見逃してしまいそうになりますが、源覚寺の本尊は本堂で祀られている阿弥陀三尊。正面に阿弥陀如来、左右に観音菩薩・勢至菩薩が安置されています。
開運、厄除け、学業成就、商売繁盛などさまざまなご利益があるとされているので、本尊も忘れずに参拝しましょう。

本堂の正面にあるのは、元禄3年(1690年)に鋳造されたされた釣り鐘です。この釣り鐘はずっとこの場所にあったわけではなく、1937年にサイパン島の中心都市ガラパン郊外に建立された「南洋寺」に転出されています。
その際、サイパンでは戦争も行われていたことから、釣り鐘をよく見ると銃痕後が残るのが特徴的です。平和のシンボルとして源覚寺に釣り鐘が戻ってきた際は、テレビでも取り上げられるほどの話題となりました。
現在では、初夜の鐘として大晦日にその音を響かせているので、初詣や年末最後のお参りの際は音色に耳を傾けてみましょう。
願い事が叶うかもしれない「お百度石」

こんにゃく閻魔(源覚寺)の境内には、願いを叶えてもらうために100回お参りをする「お百度参り」に使用する「お百度石」があります。
源覚寺のお百度石は、100年以上前に建てられたものですが、現在でも小さな石を積み上げて参拝に来ている方の跡がみられます。
100回のお参りは大変なことですが、叶えたいことがある方は、ご利益にあやかれることを願って小さな石をお百度石の前に積んでみるのもよいのかもしれません。
小石川七福神に数えられる「毘沙門天」

こんにゃく閻魔(源覚寺)を訪れたとき、忘れずに参拝したいのが「毘沙門天」です。小石川七福神にも数えられる毘沙門天は、勝負の神様としても知られていて必勝祈願や開運、鎮護国家のご利益があるとされています。
なお、新年には小石川七福神のスタンプラリーも行われているので、初詣を兼ねて小石川エリアの七福神を巡ってみるのも良いでしょう。なお、小石川七福神巡りの所要時間は2時間前後です。
御朱印・お守りに珍しいパンツまで買える「お札所」

こんにゃく閻魔(源覚寺)の本堂近くにある「お札所」では、さまざまなご利益ある授与品を購入できます。
お守りでは、眼病平穏・厄除け・身代わりのご利益がある「えんま御守」や勝守りの「毘沙門天御守」が、こんにゃく閻魔(源覚寺)ならではです。また、御朱印では弥陀如来・閻魔様の切り絵が印象的な「切絵御朱印」がおすすめ。
また、2022年時点では「えんまパンツ」という製品も販売されていたようですが、私が参拝した2025年時点では見かけられませんでした。
売り切れていただけかもしれないので、気になる方は現地で確認してみてください。
目を酷使する現代人にこんにゃく閻魔(源覚寺)で眼病治療のご利益を!
こんにゃく閻魔(源覚寺)は、眼病治療のご利益がある閻魔様と、病気平癒、厄除け、現世利益、極楽往生、家内安全のご利益がある阿弥陀三尊を祀る寺院です。
東京ドームすぐそばの都心ながら、どこか下町らしさや静けさ、荘厳さを感じられるパワースポットとしておすすめできます。
スマートフォンやパソコンでの仕事で目を酷使する現代だからこそ、お参りをしてみるのが良いのかもしれません。
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